お客様のお荷物をお届けにあがりましたが、ご不在のため持ち帰りました。
https:〇〇〇〇.com
以下より、商品の再配達お手続きを完了して下さい。
スマートフォンに1度は、上記のようなメッセージを受信した経験があるかと思われます。
上記は詐欺グループが宅配業者を偽り、顧客の個人情報を引き出そうとするときに送られてくるメッセージです。
宅配業者といえばヤマト運輸や佐川急便が有名ですが、このところ「scs運送会社」による被害が増えています。
本記事では、「scs運送会社による詐欺手口、被害に遭ってしまったときの対処法」をまとめます。
なお、本件に関連する詐欺被害に遭ってしまった方は、弁護士による返金請求でお金を取り戻せる可能性があります。
お困りの方は、FDR法律事務所までお気軽にご相談ください。
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scs運送会社について
scs運送会社について、インターネットでは自動車運送業や土木解体会社、クリーニング店など、多くの会社情報が出できます。
しかし、それらは詐欺行為とはまったく関連詐欺のない会社です。
「scs運送」もしくは「scs運送会社」という社名・企業ホームページは確認できませんでした。
おそらく、詐欺グループが「scs」の名称を使って詐欺行為を繰り返しているとみられます。
scs運送会社の手口
スマートフォンに届くメッセージは、以下の手口で展開されます。
1.知らない電話番号からメッセージが届く
メッセージがある日、突然届きます。
「よくわからないサイトにアクセスしてしまった……」という自覚があれば対策できますが、詐欺サイトに誘導するメッセージは何の前触れもなく、ある日突然届きます。
「普段スマートフォンをあまり使わない」、「閲覧するサイトがほぼ決まっている」という人に対しても、メッセージは届きます。
スマートフォンの使用頻度と詐欺に巻き込まれる確率は必ずしも比例しません。
2.URLへのアクセスを促す
メッセージに明記されているURLにアクセスすると、詐欺に巻き込まれます。
URLにアクセスすると偽の通販サイトに飛ばされる
メッセージにあるURLを開くと、Amazonや楽天市場のコピーサイトに繋がります。
偽の通販サイトは3タイプ
コピーサイトは以下の3パターンが確認されています。
ログイン情報を入力させられるタイプ
1つ目は「ログインID(メールアドレスなど)」と「パスワード」を入力させられるタイプのサイトです。
詐欺グループはAmazonや楽天のコピーサイトを作り、そこであなたに本物と同じサイトのログイン情報を入力させます。
詐欺グループは、あなたがコピーサイトで入力した情報をもとに、本物のAmazonや楽天市場にログインしカード情報と銀行口座、住所を盗み見ます。
ログイン情報とカード情報を入力させられるタイプ
2つ目は「ログイン情報」と「カード情報」を入力させられるタイプのサイトです。
このタイプではカード情報を直接入力させられるため、前者と比べると自分の知らないうちにカードを悪用される可能性が高いと言えます。
偽の警告画面が出てくるタイプ
アクセスしただけで「お使いの端末はウイルスに感染しました」という警告が出てくるケースも確認されています。
画面が固まってしまうタイプ
以下のケースも確認されています。
- 数字、記号、アルファベットの羅列が大量に出現する
- 数字や記号が出現したまま画面が固まってしまう
配送業者は決まっている
Amazonや楽天市場で商品を買ったとき、配送を担う業者は決まっています。
一部商品を除いて配送は次のいずれかが務めます。
(例外となる商品については、次の見出しで紹介しています)
- ヤマト運輸
- 佐川急便
- 郵便局
- 独自業者(Amazonのみ)
伝票番号の決まり
配送時の伝票番号は、業者ごとに決まりがあります。
以下4社から配達される場合、配送情報はご自身が登録したメールアドレス宛てに送られてきます。
電話番号(メッセージ)に配送情報が届くことは基本的にありません。
配送業者名 | 伝票番号の桁数 |
ヤマト運輸 | 12桁または、11桁の数字 |
佐川急便 | 10桁もしくは12桁の数字 |
郵便局 | 11桁の数字 |
独自業者(Amazonでの注文・配送に限る) | 99〇〇/DA〇〇 のいずれかで始まる(本や衣類など、小物の配送を担当) |
メッセージに気をつけたいタイミング
普段であれば「おかしい……」と思えるようなメッセージでもタイミングによっては開いてしまう可能性も考えられます。
注意すべきなのは大型の家具・家電を買ったときです。
大型の家具・家電を買ったとき
大型の家具・家電については大手配送会社が別の業者に配送を依頼したり、Amazonや楽天市場側から上記3社以外の業者に依頼したりするケースも見受けられます。
大型商品を配送する会社の中には、担当者がAmazonや楽天市場から開示されたあなたの電話番号宛てにメッセージを入れるケースがあるようです。
ただ、配送については購入ページや注文確定メールに書かれています。
大型商品を買ったタイミングでメッセージが届いたら、すぐにURLを開かず、1度メールを確認しましょう。
scs運輸など配送業者を思わせるメッセージを開いてしまったときの相談先
メッセージを開いて損害を被ってしまった場合は、できるだけ早い対処をおすすめします。
相談先としては以下の2つが有効です。
弁護士
弁護士は法律のプロです。メッセージを開いて損害を被ったとき、損出を「違約金」として請求できます。
もっとも避けるべきは「ほんの少し開いただけだから大丈夫だろう」と被害を自己評価することです。
早い段階でプロに相談すると、実際に動くときの手立ても増えます。
「最初から弁護士か…」と腰が重くなってしまうかもしれませんが、できるだけ早めの相談がおすすめです。
消費者相談センター
弁護士以外であれば、消費者相談センターも有効です。
同センターには相談員が在籍しており、解決に向け、取れる手立てを示してくれます。
法律的見地という点においては、弁護士よりも専門性に欠けますが、初動対応としては消費者相談センターも有効です。