AliExpressの詐欺とは？返金請求方法や見分け方・出店勧誘の危険性を解説

「スマホ一つで簡単に稼げる」「未経験から月収100万円」。そんな魅力的な言葉に惹かれ、AliExpressの開業に興味を持ったものの、「これって本当に安全なの？」「もしかして詐欺じゃないか？」と一歩踏み出せずにいませんか。

その直感は非常に重要です。残念ながら、ネットでの店舗開業の夢に付け込む悪質な詐欺は数多く存在し、多額の金銭をだまし取られる被害が後を絶ちません。

特にAliExpressの名前を騙ったサイトは多く、偽サイトによる詐欺が多発しています。

この記事では、AliExpressを悪用した詐欺について、その具体的な手口から、危険な業者を即座に見抜くためのチェックリスト、そして万が一被害に遭ってしまった場合の返金請求方法まで、網羅的に解説します。

AliExpressとは？なぜ詐欺に悪用されるのか

AliExpress偽サイトによる詐欺は、言葉巧みに被害者を誘導し、様々な名目で金銭をだまし取る犯罪です。特に、在庫を持たずに商品を販売できる仕組みが悪用されるケースが目立ちます。

詐欺師は、一見すると非常に魅力的なビジネスモデルを提示してきますが、その裏には巧妙に仕組まれた罠が隠されています。具体的には、以下のような手口で被害者を追い込んでいきます。

AliExpressとは？

URL	https://www.aliexpress.com
運営会社	Alibaba Group Holding Limited
所在地	中国 浙江省 杭州市
ライセンス	浙公网安备 33010002000070号 浙ICP备09002987号-93
登録国・地域	シンガポール
メールアドレス	不明
電話番号	不明
代表者名	不明

AliExpress（アリエクスプレス）は、中国の大手EC企業「アリババグループ」が運営する世界規模のオンラインショッピングモールです。世界中の消費者が中国を中心とした出品者から商品を直接購入できる仕組みで、衣類、家電、アクセサリー、雑貨など幅広い商品を低価格で入手できる点が特徴です。Amazonや楽天市場のような「プラットフォーム型ECサイト」であり、販売者はAliExpressに出店し、購入者はそこから商品を選んで注文します。
特に東南アジアや欧米諸国で人気が高く、日本国内でも個人輸入や安価なショッピング手段として利用されています。

AliExpressが詐欺に使われやすい理由

AliExpress自体は正規のECサイトですが、その知名度の高さを悪用する詐欺が後を絶ちません。主な理由は以下の通りです。

1. ブランドの認知度が高い
   世界的に有名なサービスのため、偽サイトを作っても消費者が「本物だ」と信じやすくなります。詐欺業者は「AliExpress」のロゴや名前を巧妙に模倣して信頼性を演出します。
2. 多様な商品ジャンルを扱うため不審に思われにくい
   本家が数億点以上の商品を扱っているため、偽サイトでも「こんな商品もあるのか」と疑問を持たれにくいのです。結果として被害者は違和感を覚えずに購入してしまいます。
3. 格安・セールのイメージを利用
   AliExpressは「安く買える」という印象が強いため、詐欺サイトでも「大幅割引」「期間限定セール」といった文言を使いやすく、被害者を引き込みやすいのです。
4. 海外サイトという前提で不安がごまかされる
   海外通販では配送遅延や返金の手間があるのは一般的。そのため「商品が届かない」「サポートが遅い」といったトラブルがあっても、利用者がすぐに詐欺と気づきにくいのです。

まとめると、AliExpressそのものは正規のサービスですが、詐欺師はその知名度・低価格イメージ・海外通販特有のハードルを利用して、偽サイトや偽アプリを作り出しています。検索やSNSで見つけた「AliExpress風」のサイトを利用する際は、公式URL（aliexpress.com）かどうかを必ず確認することが重要です。

よくある詐欺のパターン例

詐欺のパターン	内容の説明	特徴・見分け方
商品未発送型	代金を支払っても商品が届かない	連絡先がメールのみ／会社概要が曖昧／SNS更新なし
偽物販売型	偽物や粗悪品を正規品として販売	極端に安い価格／レビューが不自然／返品不可
フィッシング誘導型	購入ページを装い個人情報を盗む	URLが正規ブランドと似ている／ドメインに不審な語句
クレカ情報窃取型	決済ページを通じてカード情報を抜き取る	決済方法が限られる／SSL証明がない or 無効
高額請求・自動課金型	小額購入後に勝手に継続課金される	利用規約が不明／解約手続きの説明がない
返金拒否型	初期は応対するが最終的に返金されない	サポート対応が曖昧／所在地が海外で連絡困難

AliExpressの出店勧誘による詐欺とは

AliExpressは、世界中の販売者が自社商品を出品できる国際的なECプラットフォームです。この仕組みを悪用し、詐欺業者が「AliExpress公式代理店」「出店サポート会社」などと称して出店希望者を勧誘し、金銭をだまし取るケースが報告されています。

被害者は「世界市場に販路を広げられる」という期待から契約してしまい、結果的に高額な費用を支払わされる一方、実際には出店ができない・サポートが存在しないといった被害に遭います。

出店希望者を狙った詐欺（出店勧誘型）

詐欺の手口	内容	注意ポイント
偽の公式勧誘	「AliExpress公式代理店」「日本専用サポートセンター」を名乗り、出店希望者に連絡してくる。SNS広告やメール、LINEでの勧誘が多い。	AliExpressは代理店を通じた出店勧誘を行っていない。必ず公式サイトでの手続きが必要。
高額な初期費用・保証金請求	「出店登録料」「システム利用料」「保証金」などの名目で数十万円〜数百万円を請求。	正規の出店費用は公式ページに明記されており、不透明な請求は詐欺の可能性大。
偽の管理画面・売上データ提示	偽物の管理画面にログインさせ、架空の売上を表示して「もっと投資すれば拡大できる」と追加金を要求。	本物のAliExpress管理画面は aliexpress.com ドメインで提供される。URL確認が必須。
連絡不能・サポート放置	契約後に担当者と連絡が取れなくなる。返金も一切されない。	正規のAliExpressサポートは公式サイト内のチャットサポートのみ。電話やLINEは存在しない。
日本法人を装う	架空の「日本支社」や「東京オフィス」を名乗り、信頼感を演出。	AliExpressは日本に公式支社や直通窓口を持っていない。所在地や連絡先が国内の場合は要注意。

AliExpressを使ってネットショップを開設したいという初心者を狙った「ネットショップ運営詐欺」が増加しています。これは、SNS広告やLINE、YouTubeなどを通じて「無料で出店できます」「副業支援」「テンプレートを提供します」といった甘い言葉で勧誘し、最終的に高額な費用を請求する手口です。

たとえば、「出店支援」と称してテンプレート料・サポート料・集客代行費用などの名目で数十万円を要求されたり、継続的なコンサル契約を結ばされたりする事例が報告されています。さらに悪質な場合は、出店希望者の名義や情報を利用して、実態のない詐欺ショップを勝手に開設されるケースもあります。

詐欺業者は「出品から販売まで全て代行」「すでに成功しているアカウントを譲渡」などと言って信用させ、後に音信不通になるケースも報告されています。実際にはAliExpressへの出店は公式サイトから自分で行うことが可能であり、第三者に高額な手数料を払う必要はありません。

本物のAliExpressでは、出店申請はすべて公式サイト（aliexpress.com）を通じて行う仕組みであり、代理店や日本法人を通す必要はありません。連絡手段も公式のチャットサポートのみで、電話やLINEによる案内は一切行われていません。

したがって、AliExpressを名乗る勧誘に遭遇した際は、まず「ドメインの確認」と「公式の出店案内との照合」を徹底することが、詐欺被害を防ぐための最も有効な対策となります。

AliExpressを使った他の詐欺のパターン

AliExpressを使った他の詐欺のパターンを利用した詐欺は多様化しており、販売者・購入者・出店希望者・インフルエンサーなどあらゆる立場の人が標的になります。以下に代表的な詐欺パターンを整理してご紹介します。

偽通販サイト型詐欺

AliExpressのロゴやデザインを模倣した偽ショッピングサイトを立ち上げ、格安商品を販売しているように見せかける手口です。実際には商品が届かない、偽物や粗悪品が送られる、あるいはクレジットカード情報を抜き取られるといった被害が発生しています。知名度の高いブランドを装うため、多くの消費者が本物と誤解してしまうのが特徴です。

フィッシング詐欺

「アカウントの確認が必要です」「限定セールにご招待」などのメールやSMSを送り、偽のログインページに誘導する手口です。入力してしまったIDやパスワード、カード番号は盗まれ、不正利用に悪用されます。リンク先のURLをよく確認し、正規の aliexpress.com ドメインであるかを見極めることが大切です。

偽アプリ詐欺

正規のAliExpressアプリに酷似した偽アプリを配布し、ユーザーにインストールさせる手口もあります。偽アプリを入れると、端末情報が盗まれる、不正課金が行われるなど深刻な被害に繋がる可能性があります。アプリは必ずGoogle PlayやApp Storeといった公式ストアからのみダウンロードしてください。

投資・副業勧誘型詐欺

「AliExpressの商品を仕入れて転売すれば必ず儲かる」「AIが自動で売上を伸ばす仕組みを提供する」などと持ちかけ、高額な初期費用やツール利用料を請求する詐欺です。実際には何のサポートもなく、架空の仕組みであるケースが多く、支払った費用が戻ることはありません。副業や投資をうたう甘い誘い文句には注意が必要です。

なりすましカスタマーサポート詐欺

検索エンジンやSNSを使って「AliExpress お問い合わせ窓口」と称する偽サイトや偽の電話番号に誘導し、保証金の振込やリモート操作を要求する手口です。AliExpressの正規サポートは公式サイトのヘルプセンターやチャットのみであり、電話窓口やLINE対応は存在しません。少しでも不審に感じたら利用を避けることが大切です。

このように、AliExpressを悪用した詐欺は多岐にわたり、消費者・事業者の両方がターゲットとなります。公式サイト・正規アプリ・正規サポート以外は利用しないという意識を持つことが、被害を防ぐ最も確実な方法です。

AliExpressの偽サイト一覧

以下は、AliExpressを装った偽サイト（詐欺目的のフェイクドメイン）の代表例と特徴です。被害を防ぐためにも、URLや誘導手口には十分注意しましょう。

Exprees.shop

URL	https://ali.exprees.shop
ドメイン名	Exprees.shop
レジストラ	Gname.com Pte. Ltd.
登録日	2025-02-24
登録国・地域	アンドラ（AD）
登録者	すべて非公開（Redacted for privacy）

ドメインの信頼性に関して、ここから分かることは以下の通りです。

このドメインは、登録から日が浅く、かつレジストラが海外業者であるため、日本人利用者にとっての信頼性は極めて低いといえます。さらに「登録国：アンドラ」という点は、実際の運営地を隠すための虚偽登録である可能性が高く、追跡困難な典型例です。WHOISの全項目が匿名化されていることからも、トラブル発生時に連絡や法的措置をとることはほぼ不可能です。金融・取引をうたう正規サイトがこのような登録形態をとることはまずないため、詐欺サイトである可能性が非常に高いと判断されます。

Aliiiexpress.com

URL	https://www.aliiiexpress.com
ドメイン名	Aliiiexpress.com
レジストラ	Gname.com Pte. Ltd.
登録日	2024-01-29
登録国・地域	香港／中国（HK, CN と記載）
登録者	すべて非公開（Redacted for privacy）

ドメインの信頼性に関して、ここから分かることは以下の通りです。

このドメインは大手通販サイト「AliExpress」の名称を模した典型的ななりすまし系です。登録からまだ日が浅く、正規サービスのような信頼性や実績は確認できません。また、レジストラは海外業者であり、運営国も香港／中国とされながら実態は不明で、透明性がありません。さらに登録者情報がすべて非公開となっているため、実際にトラブルが起きても利用者が追跡・対応できる手段はありません。こうした特徴から、日本人ユーザーを狙った詐欺・フィッシング目的のサイトである可能性が非常に高いといえます。

Liexpress.vip

URL	https://a.liexpress.vip
ドメイン名	Liexpress.vip
レジストラ	Gname.com Pte. Ltd.（シンガポール）
登録日	2025年6月7日
登録国・地域	アンドラ（AD）と記載（実体不明）
登録者	xiao ye gong zuo shi（中国語名義、実在確認なし）

ドメインの信頼性に関して、ここから分かることは以下の通りです。

「liexpress.vip」は、明らかにAliExpress（アリエクスプレス）の名称を模倣して作られた詐欺ドメインとみられます。

登録情報を見ても、登録者名義「xiao ye gong zuo shi」は実在確認ができず、登録国「AD」は不自然、
さらにSHARE-DNS経由で通信情報を隠している点から、運営者の特定を意図的に回避していることがわかります。

詐欺サイトの典型的な手口として、

• AliExpress公式そっくりのデザイン・ロゴを使用
• 激安商品・セール表示で誘導
• クレジットカード情報や個人情報を入力させる
• 入金後に商品が届かない、または連絡不能になる
  といった被害パターンが多発しています。

WHOIS情報に基づくと、次の点が危険信号です：

1. 登録日が新しく、運営実績がない
2. 登録者名・住所が架空または曖昧
3. SHARE-DNS使用（詐欺サイトに多い）
4. ブランド名を模倣したドメイン構成

この4点がすべて該当しており、信頼性はゼロに等しいといえます。

現在、同一構成（Gname＋SHARE-DNS）の詐欺ドメインは「cswab.vip」「ptuhke.com」「xoibnc.com」などにも確認されており、
同一グループによる多言語型詐欺ネットワークの一部と見られます。

被害防止のためには、URLの細部（1文字の違い・ドメイン末尾）を常に確認し、
公式サイト以外でのログイン・決済は絶対に行わないことが重要です。

AliExpressの詐欺や偽サイトを見分ける方法

AliExpressを安全に利用するには、詐欺サイトや偽ショップを見分ける力が不可欠です。見た目が洗練されたデザインや、整った商品ページ、レビュー欄が充実しているからといって、すべてが信頼できるわけではありません。最近では、テンプレートやAIツールを活用して本物そっくりの詐欺ショップが短期間で作られているため、利用者側のリテラシーが重要になっています。

まず確認すべきは、特定商取引法に基づく表示の有無とその内容です。会社名、所在地、連絡先、責任者名が明記されているか、Googleマップなどで実在性を調べるだけでも見抜ける詐欺があります。また、「極端に安い価格設定」「日本語の不自然な文体」「支払い方法が銀行振込のみ」といった特徴があれば、特に注意が必要です。

そのほか、URLに不審な単語が含まれていないか、通信がSSL（https）で保護されているかといった基本的な確認も欠かせません。被害を未然に防ぐには、衝動買いを控え、まず冷静に情報をチェックする習慣を持つことが大切です。

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AliExpressの詐欺の口コミや事例

AliExpressの詐欺の口コミや具体的な事例は、具体的に以下のような内容でした。

これらはすべて詐欺業者がよく使う手口であり、偽サイトでは特に多く報告されているものです。

それぞれ順に見ていきましょう。

初期費用を狙う詐欺的スキーム

「ali.exprees.shop【AliExpress偽】」を利用して発生した被害の報告は後を絶ちません。代表的な被害の例は以下の通りです。
高額な初期費用を支払ったが、サイトが機能しない: 多くの被害者が、ショッピングサイトの開設を約束され、高額な初期費用を支払いましたが、実際にはサイトが正常に機能しなかったり、商品が全く売れない状況が続きました。

詐欺相談ジャパン

ali.exprees.shop は正規のAliExpressとは無関係の偽サイトであり、「ショッピングサイトを開設できる」と偽って高額な初期費用を支払わせる被害が多発しています。実際にはサイトがまともに機能せず、商品が全く売れないなど、運営自体が成立しないケースばかりです。これは典型的な“開設詐欺”であり、正規のECプラットフォームでは高額な初期費用を要求することはありません。こうした要求が出た時点で確実に詐欺と判断し、絶対に利用しないことが重要です。

架空売上を演出する詐欺業者

友人の勧めでショッピングサイトを運営するためにali.exshop.vipに相談しましたが、これが大失敗でした。運営開始後に示された売上は驚くほど高額でしたが、蓋を開けてみるとすべてが架空の数字でした。途中で不審に思い調査したところ、詐欺であると確信しました。支払った金額も戻りませんでした。ali.exshop.vipのような詐欺業者には絶対に引っかからないよう注意が必要です。

詐欺相談ジャパン

ali.exshop.vipは正規のAliExpressとは無関係の偽サイトで、ショッピングサイト運営を装って高額な費用を支払わせる典型的な詐欺業者です。運営後に示される売上は一見すると驚くほど高額ですが、実際にはすべて架空の数字であり、最終的に資金は回収不能となります。友人や知人を介した勧誘でも安心せず、「高額売上を保証する」「初期費用を支払わせる」スキームは詐欺の決定的サインだと認識することが重要です。

AliExpress詐欺の被害に遭った場合の返金請求方法や相談先

「もしかしたら、もう詐欺に遭ってしまったかもしれない…」と気づいた時、パニックになり、どうしていいか分からなくなるかもしれません。しかし、諦めてはいけません。被害を回復し、拡大を防ぐために、迅速かつ冷静に行動することが何よりも重要です。

被害に気づいた場合に取るべき行動は、以下の通りです。

• まずは証拠を保全し、これまでのやり取りを全て記録する
• すぐに消費生活センターや警察に相談する
• 弁護士や司法書士など法律の専門家を頼る
• クーリング・オフ制度が利用できないか確認する
• クレジットカード会社や銀行に連絡する

一人で抱え込まず、これらの窓口にためらわずに助けを求めてください。行動が早ければ早いほど、お金が戻ってくる可能性は高まります。

まずは証拠を保全し、これまでのやり取りを全て記録する

被害の相談や返金交渉、法的手続きを進める上で、客観的な「証拠」が最も重要になります。相手との連絡が取れるうちに、以下のものを全て保存・記録してください。

• 契約書、申込書、パンフレットなど
• 相手のウェブサイトや広告のスクリーンショット
• メールやLINE、SNSのダイレクトメッセージのやり取り
• 通話の録音データ（可能な場合）
• お金を振り込んだ際の利用明細や振込記録

相手に詐欺だと気づかれた途端、ウェブサイトが閉鎖されたり、SNSアカウントが削除されたりして、証拠が消えてしまう可能性があります。少しでも「おかしい」と感じた時点で、すぐにこれらの情報を保全する習慣をつけましょう。これらの証拠が、後の相談や交渉を有利に進めるための強力な武器となります。

すぐに消費生活センターや警察に相談する

被害に遭ったかもしれないと感じたら、一人で悩まずに公的な相談窓口に連絡してください。どこに相談すればよいか迷った場合は、まず以下の窓口に電話しましょう。

消費者ホットライン「188」

「いやや！」と覚えてください。政府広報オンラインでも紹介されている通り、消費生活に関するトラブル全般について相談できる全国共通の窓口です。専門の相談員が、問題解決のためのアドバイスや、クーリング・オフの手続き支援、他の専門機関の紹介などを行ってくれます。契約上のトラブル解決に向けた具体的な助言が期待できます。

警察相談専用電話「#9110」

詐欺事件として刑事事件化（犯人の逮捕）を望む場合に相談する窓口です。「詐欺の疑いが強い」「脅迫的な言動をされている」など、犯罪性が高いと感じた場合はこちらに連絡しましょう。被害届の提出方法などについてアドバイスがもらえます。

これらの窓口は、同様の被害相談を数多く受けています。あなたのケースが詐欺にあたるのか、どういった対応が可能かについて、専門的な知見からアドバイスをもらえます。

弁護士や司法書士など法律の専門家に返金請求の相談をする

支払ってしまったお金の返金を具体的に求めていくには、法律の専門家の力が必要になるケースが多いです。弁護士や司法書士は、あなたの代理人として、相手業者との返金交渉や、必要であれば訴訟（裁判）などの法的手続きを行ってくれます。

特に、被害額が高額な場合や、相手が悪質で交渉に応じない場合は、専門家の介入が不可欠です。

相談する際は、事前に保全した証拠を持参し、これまでの経緯を時系列でまとめておくとスムーズです。費用はかかりますが、自分一人で交渉するよりもお金が戻ってくる可能性は格段に高まります。

クーリング・オフ制度が利用できないか確認する

クーリング・オフとは、一度契約を申し込んだり、契約をしたりした後でも、一定の期間内であれば、無条件で契約を解除できる制度です。開業詐欺が該当しうる「業務提供誘引販売取引」の場合、法律で定められた書面を受け取った日から数えて20日以内であれば、クーリング・オフが可能です。

もし、業者から法律で定められた要件を満たす書面（契約内容やクーリング・オフについて記載されたもの）を受け取っていなかったり、書面の内容に不備があったりした場合は、20日が過ぎていてもクーリング・オフができる可能性があります。

クーリング・オフは、必ず書面（ハガキや内容証明郵便など）で行う必要があります。電話で伝えただけでは証拠が残らず、「聞いていない」と言われてしまう恐れがあります。手続きの方法が分からなければ、消費生活センターに相談すれば、書き方などを具体的に教えてもらえます。

クレジットカード会社や銀行に連絡する

支払い方法によっても、取るべき対応があります。

クレジットカードで支払った場合：
すぐにクレジットカード会社に連絡し、事情を説明して支払いの停止（抗弁の接続）を求めましょう。また、「チャージバック」という仕組みを利用して、カード会社から詐欺業者への支払いを中止し、返金を求めることができる場合があります。

銀行振込で支払った場合：
振り込め詐欺救済法に基づき、詐欺に利用された銀行口座を凍結し、その口座に残っている資金を被害者に分配する手続きを申請できる可能性があります。すぐに振込先の金融機関と警察に連絡してください。ただし、口座からすでにお金が引き出されている場合は、返金を受けるのが難しくなるため、一刻も早い行動が求められます。詐欺」が複合した悪質なケースです。