Shopee偽サイトの詐欺とは？返金請求方法や見分け方・出店勧誘の危険性を解説

「スマホ一つで簡単に稼げる」「未経験から月収100万円」。そんな魅力的な言葉に惹かれ、Shopeeの開業に興味を持ったものの、「これって本当に安全なの？」「もしかして詐欺じゃないか？」と一歩踏み出せずにいませんか。

その直感は非常に重要です。残念ながら、ネットでの店舗開業の夢に付け込む悪質な詐欺は数多く存在し、多額の金銭をだまし取られる被害が後を絶ちません。

特にShopeeの名前を騙ったサイトは多く、偽サイトによる詐欺が多発しています。

この記事では、Shopeeを悪用した詐欺について、その具体的な手口から、危険な業者を即座に見抜くためのチェックリスト、そして万が一被害に遭ってしまった場合の返金請求方法まで、網羅的に解説します。

Shopeeとは？なぜ詐欺に悪用されるのか

Shopee偽サイトによる詐欺は、言葉巧みに被害者を誘導し、様々な名目で金銭をだまし取る犯罪です。特に、在庫を持たずに商品を販売できる仕組みが悪用されるケースが目立ちます。

詐欺師は、一見すると非常に魅力的なビジネスモデルを提示してきますが、その裏には巧妙に仕組まれた罠が隠されています。具体的には、以下のような手口で被害者を追い込んでいきます。

Shopeeとは？

URL	日本法人：https://shopee.jp
運営会社	日本法人：ショッピージャパン株式会社 Shopee Japan K.K.
所在地	不明
ライセンス	不明
登録国・地域	不明
メールアドレス	不明
電話番号	不明
代表者名	Ian Ho, Terence Pang

Shopee（ショッピー）は、2015年にシンガポールで設立された大手ECプラットフォームで、現在は東南アジアや台湾を中心に急成長を遂げています。スマートフォンアプリを基盤とした使いやすさと、低価格の商品ラインナップが特徴で、アジア地域では「Amazon」や「楽天」に匹敵するほどの規模を持っています。

特にマレーシア、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムなどで圧倒的なユーザー数を抱えており、ファッション、家電、日用品からデジタルサービスまで幅広く取り扱っています。日本国内でも知名度が高まりつつあり、安さや利便性を求める消費者から注目を集めています。

Shopeeが詐欺に使われやすい理由

Shopeeは正規のECプラットフォームですが、そのブランド力や認知度を逆手に取って詐欺グループが悪用するケースが増えています。理由は以下の通りです。

SNSやメッセージアプリでの誘導
　「Shopee公式キャンペーン」「Shopeeギフトカード」などを装ったLINEやWhatsAppのメッセージが出回り、ユーザーをフィッシングサイトへ誘導する手口が頻発しています。

知名度の高さと信頼感
　Shopeeはアジアを中心に非常に有名な企業であり、消費者の間に「安心できる」というブランドイメージがあります。この信頼感を利用して、偽サイトや偽アプリを作成すれば、利用者が疑いにくいという特徴があります。

低価格商品のイメージ
　「安く買える」という印象が強いため、詐欺師があり得ないほど安い価格で商品を掲示しても、利用者が「Shopeeだから」と信じてしまいやすい傾向があります。

公式サイトやアプリの多言語展開
　Shopeeは多くの国で現地語対応を行っています。そのため、偽サイトも言語を切り替えて本物そっくりに作りやすく、ユーザーが公式か偽物か見分けるのが難しくなります。

まとめると、Shopee自体は正規の大手ECプラットフォームですが、その知名度と信頼感が逆に詐欺師に狙われやすい原因となっています。

よくある詐欺のパターン例

詐欺のパターン	内容の説明	特徴・見分け方
商品未発送型	代金を支払っても商品が届かない	連絡先がメールのみ／会社概要が曖昧／SNS更新なし
偽物販売型	偽物や粗悪品を正規品として販売	極端に安い価格／レビューが不自然／返品不可
フィッシング誘導型	購入ページを装い個人情報を盗む	URLが正規ブランドと似ている／ドメインに不審な語句
クレカ情報窃取型	決済ページを通じてカード情報を抜き取る	決済方法が限られる／SSL証明がない or 無効
高額請求・自動課金型	小額購入後に勝手に継続課金される	利用規約が不明／解約手続きの説明がない
返金拒否型	初期は応対するが最終的に返金されない	サポート対応が曖昧／所在地が海外で連絡困難

Shopee公式からも注意喚起が行われている

Shopeeはアジアを代表する大手ECプラットフォームであり、その知名度の高さを悪用した偽サイトや詐欺行為が後を絶ちません。このため、Shopee公式も自社サイトやSNSを通じて繰り返し注意喚起を行っています。

まず強調されているのは、Shopeeがユーザーに直接金銭を振り込むよう求めることはないという点です。出店や購入に関する支払いは、必ず公式のアプリやサイトを通じて処理される仕組みであり、LINEやWhatsAppなどのチャットアプリを使って個別に費用を請求することはありません。もし「Shopee担当者」と名乗る人物がメッセージアプリで送金を求めてきた場合、それは詐欺だと考えて間違いありません。

また、Shopeeは偽サイトや偽アプリの存在についても注意を促しています。正規のアプリはGoogle PlayストアやApple App Storeのみで配布されており、外部のリンクからダウンロードさせようとするものは危険です。さらに公式ドメイン以外のURL（例：文字を置き換えた shopee-shop.com など）にアクセスしないよう呼びかけています。

Shopeeの公式声明では、「不審な勧誘やメッセージを受け取った場合は、即座に利用を中止し、公式サポートに報告するように」と案内されています。これは出店希望者だけでなく、一般消費者向けの偽ショッピングサイトやフィッシング詐欺にも共通する注意点です。

Shopeeの出店勧誘による詐欺とは

ネット出店にまつわる詐欺は、言葉巧みに被害者を誘導し、様々な名目で金銭をだまし取る犯罪です。特に、在庫を持たずに商品を販売できる仕組みが悪用されるケースが目立ちます。

「誰でも簡単に稼げる」「出店代行します」「初期費用無料」といった甘い言葉で出店希望者を誘い、高額なサポート料金や登録手数料をだまし取る手口です。特にSNSや広告、DMなどを通じて、「Shopee公式パートナー」を名乗る業者が接触してくることが多く、一見すると本物のように見える巧妙な演出がされている場合もあります。

詐欺師は、一見すると非常に魅力的なビジネスモデルを提示してきますが、その裏には巧妙に仕組まれた罠が隠されています。具体的には、以下のような手口で被害者を追い込んでいきます。

出店希望者を狙った詐欺（出店勧誘型）

手口	内容
出店代行詐欺	「初期費用無料で出店代行します」と勧誘し、後から高額なサポート費用を請求。
アカウント譲渡詐欺	「すでにフォロワーの多い販売アカウントを譲ります」と言って金銭を受け取り、何も渡さずに音信不通。
コンサル詐欺	「Shopeeで月収100万円稼げる方法を教えます」と称し、情報商材や講座に誘導して高額課金させる。
偽サポート連絡	「出店に不備がある」と偽ってメール・DMを送り、ログイン情報を盗みアカウントを乗っ取る。

Shopeeを使ってネットショップを開設したいという初心者を狙った「ネットショップ運営詐欺」が増加しています。これは、SNS広告やLINE、YouTubeなどを通じて「無料で出店できます」「副業支援」「テンプレートを提供します」といった甘い言葉で勧誘し、最終的に高額な費用を請求する手口です。

たとえば、「出店支援」と称してテンプレート料・サポート料・集客代行費用などの名目で数十万円を要求されたり、継続的なコンサル契約を結ばされたりする事例が報告されています。さらに悪質な場合は、出店希望者の名義や情報を利用して、実態のない詐欺ショップを勝手に開設されるケースもあります。

詐欺業者は「出品から販売まで全て代行」「すでに成功しているアカウントを譲渡」などと言って信用させ、後に音信不通になるケースも報告されています。実際にはShopeeへの出店は公式サイトから自分で行うことが可能であり、第三者に高額な手数料を払う必要はありません。

Shopeeの出店勧誘を名乗る詐欺は、「海外ECに出店して稼ぎたい」という心理を突いた悪質な手口です。実際のShopeeは公式サイトやアプリを通じてのみ出店受付を行っており、SNSや個別メッセージで直接勧誘してくることはありません。少しでも不審に思った場合は、必ず公式サイトで正規の情報を確認することが重要です。

このような詐欺に巻き込まれないためにも、「簡単に儲かる」「登録だけで利益が出る」といった誘い文句には十分注意し、必ず公式の情報源から確認することが重要です。

Shopeeを使った他の詐欺のパターン

Shopeeを利用した詐欺は多様化しており、販売者・購入者・出店希望者・インフルエンサーなどあらゆる立場の人が標的になります。以下に代表的な詐欺パターンを整理してご紹介します。

偽ショッピングサイト型詐欺

Shopee公式サイトに似せて作られた偽ショッピングサイトに誘導され、商品を注文させられるケースがあります。本物そっくりのロゴやデザインを使っているため、一見すると正規のサイトに見えますが、実際には注文しても商品は届かず、代金だけを騙し取られることがほとんどです。場合によっては、偽サイトを通じて入力したクレジットカード情報が盗まれ、後日不正利用につながることもあります。

フィッシングメール・SMS型詐欺

「Shopeeの配送に関するお知らせ」「支払いが未完了です」といったメッセージを装って送られるフィッシングメールやSMSも頻発しています。ユーザーが記載されたリンクをクリックすると、偽のログインページや決済画面に誘導され、アカウントIDやパスワード、クレジットカード番号が盗まれてしまいます。公式のShopeeからの通知に見せかけているため、多くの人が疑わずにアクセスしてしまうのが危険な点です。

ギフトカード・クーポン詐欺

SNSやLINE上で「Shopeeギフトカードが当たりました」「期間限定の特別クーポンをプレゼントします」という宣伝を目にすることがあります。こうした勧誘は多くの場合、偽のキャンペーンサイトに誘導する手口です。ユーザーが受け取り手続きを進める過程で個人情報を入力させられたり、不正なアプリをインストールさせられたりすることがあり、最終的には個人情報の流出や不正請求につながります。

投資・副業勧誘型詐欺

Shopeeの知名度を利用して「Shopee公式代理店になれば安定した副収入が得られる」「Shopee出店支援で大きな利益が出る」といった誘いをかける詐欺も目立ちます。最初は「登録料」や「保証金」として少額の入金を求め、次第に追加投資を迫るのが典型的な流れです。中には、架空の管理画面を見せて一時的に利益が出ているように偽装し、さらなる入金を促すケースもありますが、最終的に出金できなくなるのが常です。

偽カスタマーサポート型詐欺

Shopeeのカスタマーサポートを装った詐欺も確認されています。「返品手続き」「返金のための確認」といった名目で連絡を取り、ユーザーに口座情報を入力させたり、送金を要求したりする手口です。特にLINEやWhatsAppといったメッセージアプリに誘導してやり取りを続けさせるのが特徴で、「返金のために一度お金を振り込んでください」といったあり得ない要求をしてきます。正規のShopeeはこのような形で返金を依頼することはないため、注意が必要です。

Shopeeの偽サイト一覧

以下は、Shopeeを装った偽サイト（詐欺目的のフェイクドメイン）の代表例と特徴です。被害を防ぐためにも、URLや誘導手口には十分注意しましょう。

Shopee24.net

URL	https://www.shopee24.net
ドメイン名	Shopee24.net
レジストラ	不明
登録日	不明
登録国・地域	不明
登録者	不明

このサイトは、以前Shopeeを装ったコンテンツを配信するサイトとして存在していましたが、現在では同ドメインが別の所有者に売却された形跡があると見られる状況です。

ドメイン売買履歴を公開する信頼できるサイトでは明確な取引記録が確認できませんでした。

Bxgsq.com

URL	https://shope5.bxgsq.com
ドメイン名	Bxgsq.com
レジストラ	Silver Domain Names LLC（Web.com系列）
登録日	2025年2月27日
登録国・地域	CN（中国・福建省漳州市）
登録者	yin qiang huang（個人名義、住所：福建省漳州市）

ドメインの信頼性に関して、ここから分かることは以下の通りです。

bxgsq.com は、

• 新規登録の無意味な文字列ドメイン
• 中国個人名義（福建省漳州市）
• フリーメール登録
• 格安DNS利用

という点から見て、典型的な詐欺サイト用のドメイン です。

このようなドメインは、投資詐欺や偽アプリ配布、フィッシングに悪用されるケースが多く、被害が出る前に閉鎖され、また別のランダムドメインに切り替わる「短期・使い捨て型」の特徴を持っています。

bxgsq.comは正規サービスとは無関係で、アクセスや登録は非常に危険 です。資金詐欺・個人情報窃取に直結するリスクが高いため、利用は絶対に避けてください。

Weizic.com

URL	https://shopee.weizic.com
ドメイン名	Weizic.com
レジストラ	不明
登録日	不明
登録国・地域	不明
登録者	不明

このサイトは、以前Shopeeを装ったコンテンツを配信するサイトとして存在していましたが、現在では同ドメインが別の所有者に売却された形跡があると見られる状況です。

ドメイン売買履歴を公開する信頼できるサイトでは明確な取引記録が確認できませんでした。

Shopeeの詐欺や偽サイトを見分ける方法

Shopeeを安全に利用するには、詐欺サイトや偽ショップを見分ける力が不可欠です。見た目が洗練されたデザインや、整った商品ページ、レビュー欄が充実しているからといって、すべてが信頼できるわけではありません。最近では、テンプレートやAIツールを活用して本物そっくりの詐欺ショップが短期間で作られているため、利用者側のリテラシーが重要になっています。

まず確認すべきは、特定商取引法に基づく表示の有無とその内容です。会社名、所在地、連絡先、責任者名が明記されているか、Googleマップなどで実在性を調べるだけでも見抜ける詐欺があります。また、「極端に安い価格設定」「日本語の不自然な文体」「支払い方法が銀行振込のみ」といった特徴があれば、特に注意が必要です。

そのほか、URLに不審な単語が含まれていないか、通信がSSL（https）で保護されているかといった基本的な確認も欠かせません。被害を未然に防ぐには、衝動買いを控え、まず冷静に情報をチェックする習慣を持つことが大切です。

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Shopeeの詐欺の口コミや事例

Shopeeの詐欺の口コミや具体的な事例は、具体的に以下のような内容でした。

これらはすべて詐欺業者がよく使う手口であり、偽サイトでは特に多く報告されているものです。

それぞれ順に見ていきましょう。

Shopeeを騙るロマンス詐欺

Shopeeで稼ごうというロマンス詐欺に遭いました。アカウント開設してしまい、免許証写真を登録してしまいました。
まだ入金などはしていないのですが、このまま放置と、その相手をLINEブロックで大丈夫でしょうか？
免許証の再発行など必要ですか？
(警察の方にはとりあえずブロックで大丈夫と言われたのですが、ネットで調べていると、免許証紛失届など必要というのも見ます)

ちなみに、相手の免許証写真も送ってもらっていたので、少し信じてしまいましたが、他の方の質問を見て、明らかに詐欺だと感じました。

恥ずかしい話ですが、よろしくお願いします。

Yahoo!知恵袋

ロマンス詐欺の一環で「Shopeeで稼げる」と誘い、アカウント開設時に免許証写真を登録させるのは典型的な手口です。入金していなくても、免許証画像を悪用されるリスクがあります。例えば、不正口座の開設や携帯契約、闇金利用に使われる可能性があるため、放置は危険です。

警察から「ブロックで大丈夫」と言われたとしても、免許証の再発行や個人情報保護委員会への相談を検討し、金融機関や携帯会社で不正契約が発生していないか確認しておくことをお勧めします。また、やり取りの履歴は必ず保存し、今後の証拠として活用できるようにしてください。

重要なのは、今後一切相手と連絡を取らないことと、個人情報が悪用されないように先回りして手を打つことです。

「デポジット・税金先払い」は詐欺の証拠

shopee24.net取引所はECサイト・オンラインショップの中の取引は全て架空の取引の可能性が高くある程度の取引があるとデポジットが必要だとか売り上げを出金するのに税金が必要だとか言われても応じないでください！ 出金する際に先に手数料、税金を払う必要があると言われたら危険だと思ってください！

詐欺相談ジャパン

shopee24.netを名乗る取引所は、ECサイトやオンラインショップを装いながら、実際にはすべて架空取引の可能性が高い詐欺サイトです。一定の取引を行った後に「デポジットが必要」「出金には税金の先払いが必要」と要求してきますが、これは典型的な出金詐欺の手口です。正規のサービスであれば税金や手数料は売上から自動的に差し引かれるため、事前に振込を求めることは絶対にありません。こうした要求が出た時点で確実に詐欺と判断し、追加送金は絶対に避けてください。

出金不能の架空取引詐欺サイト

shope5.bxgsq.com　架空の取引だと思われますので送金しては駄目です

詐欺相談ジャパン

shope5.bxgsq.comは正規のECサイトや取引所とは無関係で、実際には存在しない架空取引を装って入金を促す典型的な詐欺サイトです。送金してしまうと資金は回収できず、さらに追加請求や個人情報の悪用につながる危険性があります。少しでも不審に感じた時点でアクセスや送金を中止し、証拠を保存して専門機関へ相談することが重要です。

Shopee詐欺の被害に遭った場合の返金請求方法や相談先

「もしかしたら、もう詐欺に遭ってしまったかもしれない…」と気づいた時、パニックになり、どうしていいか分からなくなるかもしれません。しかし、諦めてはいけません。被害を回復し、拡大を防ぐために、迅速かつ冷静に行動することが何よりも重要です。

被害に気づいた場合に取るべき行動は、以下の通りです。

• まずは証拠を保全し、これまでのやり取りを全て記録する
• すぐに消費生活センターや警察に相談する
• 弁護士や司法書士など法律の専門家を頼る
• クーリング・オフ制度が利用できないか確認する
• クレジットカード会社や銀行に連絡する

一人で抱え込まず、これらの窓口にためらわずに助けを求めてください。行動が早ければ早いほど、お金が戻ってくる可能性は高まります。

まずは証拠を保全し、これまでのやり取りを全て記録する

被害の相談や返金交渉、法的手続きを進める上で、客観的な「証拠」が最も重要になります。相手との連絡が取れるうちに、以下のものを全て保存・記録してください。

• 契約書、申込書、パンフレットなど
• 相手のウェブサイトや広告のスクリーンショット
• メールやLINE、SNSのダイレクトメッセージのやり取り
• 通話の録音データ（可能な場合）
• お金を振り込んだ際の利用明細や振込記録

相手に詐欺だと気づかれた途端、ウェブサイトが閉鎖されたり、SNSアカウントが削除されたりして、証拠が消えてしまう可能性があります。少しでも「おかしい」と感じた時点で、すぐにこれらの情報を保全する習慣をつけましょう。これらの証拠が、後の相談や交渉を有利に進めるための強力な武器となります。

すぐに消費生活センターや警察に相談する

被害に遭ったかもしれないと感じたら、一人で悩まずに公的な相談窓口に連絡してください。どこに相談すればよいか迷った場合は、まず以下の窓口に電話しましょう。

消費者ホットライン「188」

「いやや！」と覚えてください。政府広報オンラインでも紹介されている通り、消費生活に関するトラブル全般について相談できる全国共通の窓口です。専門の相談員が、問題解決のためのアドバイスや、クーリング・オフの手続き支援、他の専門機関の紹介などを行ってくれます。契約上のトラブル解決に向けた具体的な助言が期待できます。

警察相談専用電話「#9110」

詐欺事件として刑事事件化（犯人の逮捕）を望む場合に相談する窓口です。「詐欺の疑いが強い」「脅迫的な言動をされている」など、犯罪性が高いと感じた場合はこちらに連絡しましょう。被害届の提出方法などについてアドバイスがもらえます。

これらの窓口は、同様の被害相談を数多く受けています。あなたのケースが詐欺にあたるのか、どういった対応が可能かについて、専門的な知見からアドバイスをもらえます。

弁護士や司法書士など法律の専門家に返金請求の相談をする

支払ってしまったお金の返金を具体的に求めていくには、法律の専門家の力が必要になるケースが多いです。弁護士や司法書士は、あなたの代理人として、相手業者との返金交渉や、必要であれば訴訟（裁判）などの法的手続きを行ってくれます。

特に、被害額が高額な場合や、相手が悪質で交渉に応じない場合は、専門家の介入が不可欠です。

相談する際は、事前に保全した証拠を持参し、これまでの経緯を時系列でまとめておくとスムーズです。費用はかかりますが、自分一人で交渉するよりもお金が戻ってくる可能性は格段に高まります。

クーリング・オフ制度が利用できないか確認する

クーリング・オフとは、一度契約を申し込んだり、契約をしたりした後でも、一定の期間内であれば、無条件で契約を解除できる制度です。開業詐欺が該当しうる「業務提供誘引販売取引」の場合、法律で定められた書面を受け取った日から数えて20日以内であれば、クーリング・オフが可能です。

もし、業者から法律で定められた要件を満たす書面（契約内容やクーリング・オフについて記載されたもの）を受け取っていなかったり、書面の内容に不備があったりした場合は、20日が過ぎていてもクーリング・オフができる可能性があります。

クーリング・オフは、必ず書面（ハガキや内容証明郵便など）で行う必要があります。電話で伝えただけでは証拠が残らず、「聞いていない」と言われてしまう恐れがあります。手続きの方法が分からなければ、消費生活センターに相談すれば、書き方などを具体的に教えてもらえます。

クレジットカード会社や銀行に連絡する

支払い方法によっても、取るべき対応があります。

クレジットカードで支払った場合：
すぐにクレジットカード会社に連絡し、事情を説明して支払いの停止（抗弁の接続）を求めましょう。また、「チャージバック」という仕組みを利用して、カード会社から詐欺業者への支払いを中止し、返金を求めることができる場合があります。

銀行振込で支払った場合：
振り込め詐欺救済法に基づき、詐欺に利用された銀行口座を凍結し、その口座に残っている資金を被害者に分配する手続きを申請できる可能性があります。すぐに振込先の金融機関と警察に連絡してください。ただし、口座からすでにお金が引き出されている場合は、返金を受けるのが難しくなるため、一刻も早い行動が求められます。詐欺」が複合した悪質なケースです。